BsBsこうしょう

これは考えたことではなく思ったことです。

NOISZ STARLIVHTの上級者向け攻略と譜面紹介

前記事ではアメリカの音楽ゲームNOISZ STΔRLIVHTと、そのストーリー攻略についてお話しました。

この記事では、ストーリー攻略の先を見据えたレーティング上げ・スコア稼ぎという観点からお話したいと思います。まあ、自分もスコア稼ぎはやったことないしレーティングも全然なんですが。

20240108追記

この記事の内容は現在古くなっています! 最新版のまとめを作成したので、そちらと合わせてご覧ください。

a8pfactory.hatenablog.com

課金、しよう!

このゲームをある程度プレイしておもしろいと感じたそこのアナタ、Club Passに課金しましょう。Club Passでは以下の恩恵を受けられます。

  • オリジナル新曲追加(試聴は無課金でも可能)
  • Hardまで無条件で解放
  • 2倍ブースト->4倍ブーストまで可能に
  • チャレンジモード(縛りプレイ)追加
  • 経験値とドロップアイテムの数が増加
  • Respecのコストが減少

下の方の効果によって、育成を大幅に楽にすることができます。しかし何より大きいのはオリジナル曲の追加です。NOISZ STΔRLIVHTのオリジナル曲はこの規模の音楽ゲームの中ではかなり頑張っている方なのですが、実は無課金だとその3分の2程度しか聞くことができません。課金限定曲のコンポーザーの中にはnitroさん(ArcaeaのRed and Blue and Greenの人*1 )、Gettyさん(HARDCORE TANO* Cでおなじみ、チュウニズムのSQUAD-Phvntom-の人*2 )など大物による完全新規書き下ろし曲も含まれており、譜面も暴れに暴れまくっているのでやり込むつもりなら課金して損はないはずです。

Club Passはそれぞれのフォルダごとに独立して存在しており、買い切りで購入する場合、全部合わせて3200円かかります。

音ゲーの上手さを見る指標

Hz(レート)

このゲームのレーティングはHzという名称で、画面上部のプロフィール画面に表示されます。

HzはTPによってのみ計算される指標で、他機種のレーティングの概念にかなり近いです。しかし、競い合う要素もなくコミュニティにも多寡を気にする雰囲気がないので、完全に自己満足の指標になっています。後述する音ゲーの難しさを考えると、面白くなりそうなのに……

Hzの計算方法は正確には分かっていないので大雑把に説明しますが、ストーリーで解禁できる譜面(無料で遊べる譜面)に対して、TPとレベルで重みづけして単純に加算したものとなっています。同じ曲の下の難易度のベストTPが上の難易度のベストTPより低い場合、上の難易度のベストTPで上書きされます。平たく言うと、すべてのOverload譜面(最高難易度)で理論値を取ればHzは上限に到達します*3

スコア

スコアは敵に与えたダメージの量で決まる指標です。オンゲキのバトルスコアやOverDamageに限りなく近い指標で、こちらはHzと異なり譜面ごとのオンラインランキングによる争いが行われています。

ダメージの量も音ゲー部分の判定で決まるので、理論値を取れば高いスコアを出すことができます。ただこちらはTPと異なり少し複雑で、ダメージ量に干渉できる能力を持ったStyleがいくつかあるので、その関係で同じ音ゲーの成績、同じStyleでもスコアが変動することがあります。また、ダメージ量はATKの高さにも影響を受けるので、ステータスの振り方でもスコアが変動します。

譜面の解禁方法

無課金だとHard以上、Club Passに課金していてもOverload以上は解禁作業が必要になります。Hardの解禁方法はNormalでA以上を取る、Overloadの解禁方法はHardでSを取るです。

HardはスコアランクA、すなわち譜面をクリアすれば自動的に解禁されるので少し面倒なだけです。しかし、Overload解禁条件のHardでSランクは至極厄介。

Sランクを取る条件は「過去の全成績を見たときにすべてのVerseが1回以上のプレイでフルコンボ」と、前記事で紹介しました。要は「理論接続しなさい」ということなのですが、フルコンボの部分に落とし穴があります。

このゲームはオンゲキと異なり、被弾するとコンボが切れます。つまり、フルコンボをする上では1つのVerseを無被弾ノーミスで完走する必要があります。

また、曲を区切るVerseも長めに取られていることが特徴です。このゲームの曲は基本フル尺なので、BEMANI太鼓の達人の標準的な長さの曲だとVerse2つ分、ゲキチュウマイだとVerse2.5~2.8つ分で1曲となります。1曲のおよそ1/3~1/2をフルコンボで通過しなければならないというのは非常に重く、結局通しでフルコンボを狙うくらいの心構えで臨むことになります*4

被弾でコンボは切れるので、Overloadを解禁するためにはHard譜面を、オンゲキのLUNATIC称号(無被弾、フルベル、AB)を獲得するために必要なやり込みと同等のやり込みをして解禁しなければならないわけです。かなり面倒だし、Hardの上位譜面は他のスマートフォン音ゲーの最上位譜面クラスの難しさを誇るため、音ゲーが苦手な人にはそもそも解禁すらおぼつきません。事実、僕もまだ全体の半分もOverloadを解禁していません。

ただ、そういう弱者たちにも抜け道が用意されています。特別な課金を行うことで、無条件でOverload譜面を解禁できます。その金額、全部合わせてなんと14400円! ……まあ、普通に頑張りましょう。

知っておいた方がいい音ゲーの仕様

ボス本体に当たり判定はない(特殊なケースを除く)

ボス本体には重なってもダメージがありません*5。ボス本体に重なって避ける弾幕もあるので、これは分かりやすいですね。

画面の外側に外側のボタンタップ判定がある

端末によってはゲーム画面のフレームが外側にあることがあります。このフレームにタッチすると、音ゲーエリアの高さでタッチした場合は最も近いボタン(すなわち外側のボタン)が反応し、STGエリアの高さでタッチした場合はその高さの一番端に自機が行きます。この方法で実際にノーツを処理することができます。優しいですね*6

また、音ゲーエリアはボタンの範囲外を含めた全ての座標が、対応するボタンの判定となっています。

判定線(バーストバー)まで自機は下に行ける

設定の「バーストバー入力」をノートにしていた場合、判定線(バーストバー)をタップすると音ゲーエリアの判定になります。しかし、一度STGエリアでタッチしてから、音ゲーエリアに指を動かすことで、自機を本来入力できないバーストバーの位置まで下げることができます。精密避けをしたいときに役に立つ技術です。

ただし、バーストバーは自機の上に描画されるので気をつけましょう。

ホールド中にフリックを取れる

ホールドの途中に重なるようにフリックが降ってくることがありますが、ホールドを押している指でフリックを取ることができます。

ホールドは押してさえいればラインから出てもOK

上に関連する内容ですが、ホールドは中間点と最後だけ合っていればどんな位置で取っても構いません。STGエリアにホールドを押した指がはみ出てもオーケーです(自機は動かない)。STGエリアにホールドを押した指を出すのが想定運指となる譜面も存在します。

Lure[Hard]。UpSlideで交差位置が示されている。

しかし音ゲーエリアの外にホールドを出した場合、いくつかの奇妙な仕様に悩まされることになります。それは以下です。

  1. 最後に音ゲーエリアにいたときの位置に指があると認識される。
  2. 中間点や終点の判定を取ることはできない。

つまり、Mine Notesによるダメージは受けますが、他のノーツは一切取れないということです。相応のペナルティが存在しているということですね。

おもしろ譜面紹介

お待たせしました。ここから譜面紹介に入ります。本当は全曲紹介したいレベルでおもしろい譜面がたくさんある*7 *8のですが、その中でも精選した5譜面を紹介します。

参考になる人がどれだけいるかは不明ですが、開発者/譜面製作者について少しご紹介します。まず、メインで開発しているのがPump It Up Infinityの開発陣のひとりであり、Arcaeaの譜面の製作を担当したことでも知られるk//eternalさんです。k//eternalさんを中心にPIUコミュニティのプレイヤー・関係者を集めてNOISZおよびNOISZ STΔRLIVHTは作られています*9 *10。開発チームの中にはArcaeaのエイプリルフール譜面で悪名高い、TaroNukeさんもいらっしゃいます。ともかく、ベースとなっているのはPump It Upと見て間違いないと思われます。

STΔRLIVHT vs. SUNRaiSE prod. Shirobon & MegaSphere - "Clash of Twilight" Easy 4

フォルダ 解禁条件
Clover ストーリーChapter5.IVをクリア

youtu.be

え、なんでEasy? と思った方もいるかもしれません。しかし、このゲームの壊れ具合を語るにはこの譜面が最適です。

Easyの4がどれくらいのレベルかというと、一番下の難易度でまあまあくらいです。オンゲキで言うとドンファイ[BAS]とか、チュウニズムで言うと神威[BAS]とか?*11 まあ、強めの音ゲー曲の一番下の難易度くらいですね。

それくらいのレベルっておそらくやらない人も多いと思うんですが、実際に譜面見るとほぼ4分で交互に叩いて、たま〜に8分交互3連が降ってくるなど、まあそれくらいじゃないですか。なので、この曲もそれくらいだと思うじゃないですか。

全体にわたって登場するタップと弾避けの混フレ

全体にわたって登場する交差(!?)

NOISZはそんなヌルいゲームを許しません。

比較的高等テクである音ゲーを捌きながら弾幕避けをする配置を、最低難易度から要求します。また、サビはほぼ全て交差で、交差配置が苦手な場合ゲームオーバーが見えます。このゲームはどうやら交差配置や基本的な弾避けは人間ならできて当然と考えているようです。読み書きソロバンならぬ、読み書き交差処理です。

また、音ゲーだけ見るとEasyの範囲にはギリギリ収まっているように見えますが、中盤に8分交互7連打が存在します。

「まあそれでもリコレパンドラレベルには収まってるじゃん」みたいな声もありそうですが、これEasy最高難易度じゃないんですよね(最高難易度は6)。

Camellia - "WHAT THE CAT!?" Overload 11.5

フォルダ 解禁条件
Spade ストーリーChapter1.Iをクリア

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ストーリーで一番最初に解禁できる譜面です。一番最初ながら、NOISZ STΔRLIVHTというゲームがどういう代物かを端的に説明している、すごい譜面です。

Verse1までは、ごくごく普通の片手4鍵を捌きます。片手で4鍵をしながらSTGエリアで操作するやつ、頻出ですがmaimaiのスライド混フレみたいな感じで難しいです。

この曲の真骨頂はVerse2で、ディストーションのかかった猫の鳴き声とともに、謎の生き物が突然画面横から押し寄せてきます。

???

????????

このBaba is YouのBabaのパクリみたいな生き物は作中では猫ということになっており、ゲームのマスコットキャラクターとして様々なところに登場します。この猫にはしっかり弾としての判定があり、WHAT THE CAT!?では猫を避けながら譜面を捌くことになります。が、これが難しい。というか速すぎて覚えないとまず無理です*12。幸い猫の配置はHardと共通なので、そこで組んだパターンがOverloadでも通用します。

あとは初見だと絶対引っかかる戻る自機狙いがあったり(1:56)しますが、問題はVerse4で何度か登場する、警告なしで出てくる猫です。この猫は同時に出てくるSlashが誘導になってかわせる、という粋なギミックになっているのですが、Slashを最速で処理すると当たります*13

Baba is Youっぽい猫、多数の引っかけ配置、繋ぎにくい片手処理、良くも悪くも様々な意味で今後立ちふさがるNOISZ STΔRLIVHTの譜面たちを象徴する譜面だと思います。これにいらだっているようでは、このゲームには向いていませんね。

ちなみに、この猫? ですが、コミュニティ内でミーム化しています。

公式Discordの絵文字。何か知らんが勝手に増えていく

さらに、公式のクッションまで作られています。

いや、それでええんか……まあいいんかな……

STEEL_PLUS - "The Starts Turned Reverse" Overload 11

フォルダ 解禁条件
Dia Event Pass 03を購入

youtu.be

コラボ楽曲はEvent Passという区分に含まれ、1曲320円で永続的に解禁することができます。これは『Maiden and Spell』という対戦シューティングゲームとのコラボで追加された楽曲と譜面です。

store.steampowered.com

Maiden and Spellはとてもおしゃれなゲームなので、格ゲーなどに興味がある人はぜひ。僕も買いました。興味があれば対戦しましょう!

Maiden and Spellのほぼすべての楽曲を手掛けているのが、STEEL_PLUSさん、日本だと「はがね」という名前で通っているコンポーザーです。ボルテの公募を通している(すごい)以外には音ゲー方面で精力的に活動しているという印象は受けない方ですが、90年代STG風の作曲を掲げてBOFUのコンピレーションアルバムで常連の、実力派コンポーザーという印象を持っています。

さてThe Starts Turned Reverseですが、これはクリア後のゲーム、東方で言うExステージで流れる曲です。譜面中の弾幕がゲーム中の流れに沿って展開され、原作再現度が極めて高いステージとなっています*14。最後の大技であるアルティメット・エンドもきっちり再現されています。すごい。

惜しむらくは、最初の氷結王国の英雄だけの状態から4人が揃って以降、最後のアルティメット・エンドを除いて攻撃は2人一組で行われるのですが、その部分の再現が甘くすべて4人での攻撃になってしまっている点です。この登場/退場の演出をしっかりしていれば、完璧な再現譜面だったのに!

しかし、この譜面はかなりいわくつきの譜面です。原作再現を頑張りすぎて、まともなプレイはまず不可能なレベルで弾幕が難化しました。この譜面が登場してから4か月近く経ちますが、未だに攻略動画が1つも上がっていません。攻略動画の有無で難易度を判断するならば、この譜面は最難関クラスに匹敵するか、もしくはそれ以上の超難度を誇る譜面となります。念のため言っておきますが、現在確認されている最高難易度は13、この譜面の難易度は11です。

まずジャブとして、開幕から強烈な脳トレ配置が襲い掛かります。冗談抜きで99%のプレイヤーはこの脳トレでこの譜面の攻略を諦めそう。

端でホールドを持ちながら交差

脳トレといえばプロセカのWhat's up? Pop![MAS]の難運指が軽い炎上的な感じで大いに盛り上がりましたが、脳トレの難易度だけで言うとこの地帯のホールド交差はそれを凌駕しています。

しかし脳トレを乗り越えてからが本番。パターン化必須、パターン化しても避けるのが辛い弾幕が次から次へと押し寄せてきます。避ける幅が本当に狭く、iPadでプレイしても指1本で弾2つ分の太さになってしまい、全く隙間が見えない状態でその間を抜けなければなりません。そんな配置がほぼ1曲を通じて続きます。

狭い

狭い

だから狭いっつってんだろ!

恐ろしいのは、音ゲー部分も普通にムズいということです。高難度につきものの片手4鍵こそ控えめですが、HoldとSlideを絡めた意地悪な配置がひっきりなしに降ってきます。これを複雑で慎重な操作を要求する弾幕と一緒にやらされるわけですからもうたまりません。

離れてるSlide+中間点。一応1本指で取ることはできるが……

できる人いる?????

音ゲーもボロボロ、STGも被弾しまくり、となるのであれば動画にしても見栄えは悪く、なるほど動画を誰も上げようとしないわけだという気持ちになります。

Getty - "Images" Overload 12

フォルダ 解禁条件
Heart Club Pass Heartを購入

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Club Passの書き下ろし譜面の中でもイチ押しのGettyさんのImages。Gettyさんは、もはや音ゲーマーには説明不要でしょう。HARDCORE TANO* Cの一員であり多方面に活躍される、プロのコンポーザーです。

Hardcoreにはあまり明るくないのですが、Imagesは王道中の王道のHardcoreというような構成をしているように感じます。しかし、譜面は外道中の外道です。

最初に小手調べとして弾幕の警告マークが弾幕として飛んできますが*15、この程度で驚いているようでは、NOISZ STΔRLIVHTというゲームをまだまだナメすぎです。

まずImagesの名物その1、Verse2の中盤にある「偽ノーツ地帯」です。

偽ノーツ地帯

一度に捌き切れない量のSlashが登場しますが、カウントが進むにしたがってSlashは消えていき最後には1つしか残らない。残ったSlashを捌くのが正解、というギミックです。

偽ノーツ地帯の正解ノーツは毎回ランダムで変化するので、いつも新鮮な気持ちで譜面を遊ぶことができます。オートでたらめ。ちなみに偽ノーツ地帯で正しいノーツを捌けなかった場合、ペナルティとして被弾と同じだけのダメージが入ります。

そしてその後とVerse3の開幕でImagesの名物その2が本格的に姿を現します。

これまでのImagesのプレイ動画で、画面が変に固まったり戻ったりしたな~と感じませんでしたか? おっしゃる通り、その違和感は正しい。Imagesでは、演出としてプレイ中に画面が固まります。正確には、今まさにプレイしている画面を、ゲームがスクリーンショットで上書きしてきます。なんじゃそりゃ。

それが本格的にギミックとして活かされるのがVerse2後半とVerse3開幕で、スクリーンショットで画面が見えなくされる中、弾幕音ゲーを的確に捌く必要がある難所です。弾幕も決して簡単ではないので、精密なパターン化能力が要求されます。

続いてVerse3ではImagesの名物その3、スクリーンショット弾幕として飛ばしてきます。

スクショ弾幕地帯

このスクリーンショット弾幕に当たり判定はありませんが、ノーツや音ゲーエリアのに描画されるため純粋にめちゃくちゃ邪魔です。

スクリーンショット弾幕に当たり判定がないという情報は、後で使うので覚えておきましょう。

そしてしばらく飛んでVerse4。Verse4の弾幕は上下左右から飛んでくる弾幕をかわさなければならないという、この譜面の中でも最大の山場です。しかし、どう見ても自機の様子がおかしい。

オートヒドプラ地帯

自機を覆い隠すようにスクリーンショットが張り付いていて、自機の周辺が見えません。これがImages最後の名物、オートヒドプラ地帯です。

STG上手い人は自機の近くを見ない」なんて与太話があったりしますが、それを体を張って検証してくれているわけですね。幸い弾幕の形は毎回同じだし、音ゲーは休みなのでパターン化はしやすい部類です。

また、この地帯の後半ではTapノーツに見せかけた弾が発射されます。

偽ノーツの偽物、もしくは本物の偽ノーツ

横の判定は甘めのようですが、視覚的なインパクトが強く、気を取られて速い弾に撃ち抜かれがちです。

後は普通の謎配置交差があったり、

普通の疑似6鍵地帯があったり、

普通のBPM200 16分同時縦連16連打*16があったり、

普通……普通ってなんだっけ?

どうしてもスクリーンショット関係の見どころに気を取られがちですが、音ゲー部分も激ムズであることも見逃してはなりません。12以上の難易度は12、12.5、13と続きますが、12以上はどれもとうてい人間ができるような難易度に感じられません。様々な譜面でBurst込みの理論値が確認されていますが、事実12以上の譜面(11譜面)は1つも理論値が出ていません。一般虹レレベルでは歯が立たないのではないかな。

Mitomoro ft. Skizzo - "Insomnia (MonstDeath Remix)" Hard 11

フォルダ 解禁条件
??? なし(ストーリーでのみプレイ可能)

youtu.be

最後に紹介するのは、ストーリーの最後にプレイすることになる楽曲である、InsomniaのHard譜面です。Insomniaは(おそらく)PC版NOISZの最初のバージョンでストーリーのラスボス曲だった楽曲であり、その曲をRemixしてNOISZ STΔRLIVHTのラスボス曲にしているという、ファンサービス的な側面のある譜面です。

コンポーザーのMonstDeathさんはあまり分かんねぇ。KALPAもRAVONもやってないため……*17

この譜面(とストーリーのみでプレイ可能なもうひとつの譜面)は課金による高難易度譜面の解禁ができません。なので、Hard譜面をプレイするにはNormal譜面をクリアする以外にありません。また、通常解禁が不可能なのでPractice Modeも使えません。ぶっつけ本番かつ、コンティニューなしでの挑戦、己の真の実力を試されるまさにラスボスに相応しい楽曲です。

譜面の紹介に移りますが、最初の消える弾で驚く人はもういませんね?

最初の方は順当な11の譜面が降ってくるだけで見どころはないですが、0:47の強烈な初見殺しレーザーを嚆矢に、およそ人道的でない弾幕配置が次々と降ってきます。

初見殺しレーザー

速すぎるッピ……

例によってこの2つの地帯を見るともう攻略する気をなくしてしまうわけですが、ここを抜けると唐突に激しい音ゲーが始まります。

せめて微縦連はやめてくれ

別にこの曲に限った話じゃないのですが、曲の尺が長い分それぞれの苦しい地帯も長く続くんですよね。

そしてVerse1最大の難所となるのが、1:43からの弾幕+音ゲー地帯です。

8分4鍵階段+固定弾幕+自機狙い

一応このゲームでも高等テクということになっている片手処理が、いとも平然とHard譜面に登場します。実はHard以下の譜面は「2本指で捌けるように設計する」というレギュレーションがあることが知られていますが、最大2点タップまでなら全部2本指譜面とでも言いたげな配置です*18

続いてVerse2ですが、まず特殊演出としてStyleが自動で切り替わります。この切り替わるキャラクターが問題で、Grace(STΔRLIVHT Stage)からSera(STΔRLIVHT Stage)に切り替わります。当然Style特性も切り替わるので、Verse1ではGraceの特性によってHPバーが2本使えましたが、Verse2では1本しか使えません。これを見越してか、Verse2の方が弾幕が難しく作られています。Normal譜面・Hard譜面を初クリアする際にVerse2はかなりの難所になり得ます。

しかし、弾幕が厳しいということはパターン化の余地があるということなので、フルコンボまで見据えたときは音ゲーが厳しいVerse1の方がキツくなるそうです。

レーザー+自機狙い。避けにくい1

非常に狭いレーザー。Normalの時点で避けれたことない

レーザー+自機狙い。避けにくい2

Fly to the Leaden Sky -O.N.G.E.K.I. MIX-みたいな切れ目のない自機狙い

あの手この手の弾幕遊戯をくぐり抜けて、最後に待ち構えるのは(2:58~)、最後の難所のSlash/Tap混合地帯です。Slashを取る手を慌ただしく変えるか、手を大きく交差させたままノーツを捌かせるかという選択を迫られる場面でもあります。

Slash/Tap混合。動画だけ見る限りでは歯抜けリズムになってるNormalの方が認識が難しいようにも見える。

最後にコラ画像みたいなノーツの塊が降ってきて終わりです。これは弾の方のノーツなのであまり気にしなくてもいいと思います。

ラスト

しかしながら、あの手この手でゲテモノ譜面を作り続けてきたNOISZ STΔRLIVHT的には、かなり王道的というか、順当に難しい素直な作りをしているように感じる譜面でもあります。

ところで、ここで紹介している譜面はHardなので、この上の難易度であるOverload譜面が存在しているはずです。Overload譜面は現時点のラスボス譜面となっており、通常楽曲のボス曲であるLure[Overload]と並ぶ難易度13がつけられています。そもそもこのHard譜面でSランクを取るのは至難の業で、解禁できた人すらほとんどいないという状況です。内輪では、ストーリーの最後に解禁できる弾幕譜面であることから、オンゲキの同じようなポジションの譜面になぞらえて、この曲のHardを「怨撃」、選ばれた実力の者しかプレイすることすら許されないこの曲のOverloadを「怨撃・真」と呼んでいました。

Overload譜面のクリアはこの譜面が追加されてから2週間ほど経過したときに、初めて確認されました。奇しくも怨撃・真の撃破にかかった期間と同程度ですが、怨撃・真と異なるのは、その後追従した人が誰も現れていない点です。それほどまでに圧倒的な難易度をもって君臨する、まさにラスボスに相応しい譜面です。

え、どうしても見たい?

そんなに言うんだったら……後悔しても知りませんよ?

youtu.be

もはや不可能譜面にしか見えないわけですが、実はすでに難易度13.5、つまりこれより一回り難しい譜面の追加が告知されています*19 "Forged In Darkest Abyss"という現在名前だけが分かっているこの曲は、他の譜面を突き放す圧倒的な難易度を誇る"Special final boss song (原文ママ)"として、プレイヤーが挑戦する日を待ちわびています……

TP狙い、Sランク狙いにおける強キャラ紹介

おもしろ譜面を紹介したはいいですが、Overload譜面が解禁できないようでは形無しです。そこで、Sランクや高TP狙いにおけるおすすめStyleを紹介します。

PWについて

譜面が持つPWの最大値はLure[Overload]のPW900です。また、各StyleのPWはPW999が上限となっています。そのため、PWを上げるときにはLure[Overload]にペナルティなしで挑めるようになるPW900か、Lure[Overload]クラスの曲に同属性ボーナス+200PWをつけて挑めるようになるPW700が基準となります*20 *21

Grace: STΔRLIVHT Stage

まずはクリア重視でも最強だったGraceのSTΔRLIVHT Stage Style。HPバーを2本持つこのStyleの他を突き放す打たれ強さは、高TP狙いにおいても高い効果を発揮します。

Hzの計算に使われるTPですが、クリアしないと記録されないというなかなか困った性質があります(Verseごとの成績はクリアしなくても記録される)。そのため、通常のStyleだとクリアができない高難度の譜面にクリアランプをつけてHzを上げに行くときには、必ずお世話になることでしょう。

また、GraceはBurstも極めて優秀で、音ゲーのミスや被弾に対応して自動で発動し、1度のミスをなかったことにできます。初期状態だと1曲中に1回しか有効になりませんが、UpgradeをSPCに1回振ることで1Verseごとに1回効果を発動できるようになります。Sランクを狙いに行く際や、高TP狙いのプレイでも、とりあえずこのStyleにしても損はないほどのかなり強力な能力であることが分かります。

ただ、その真価を発揮しようとするとPW以外に振る必要のある個所が結構多く、単体のPWは控えめになってしまうのが弱点です。幸い最もPWを必要とするLure[Overload]は同属性なので、PW700を目指して調整しましょう。

また強力なBurstですが、時としてプレイングの足かせになってしまうこともあります。どんなにショボい音ゲーのミスに対しても自動で発動するため、狙った地帯でBurstを発動させて難所を突破したい! という要望に応えることはなかなか難しい機体となっています。Burstが自動で発動するのは大きな強みですが、本当に使いこなすには結局譜面のほぼ全てをミスなしで通過できる実力が必要になります。

All: Reminiscence

Reminiscence Styleは主要4キャラに用意されている隠しStyleで、NOISZ STΔRLIVHTの前日譚として公開されたノベルゲーム『2ECONDS TO STARLIVHT+』のクリア特典です。

2ECONDS TO STARLIVHT+

2ECONDS TO STARLIVHT+

  • Ken Tang
  • ゲーム
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素の能力はどれも似たり寄ったりでTECが高め、ATKが低めの性能をしているのですが、Style特性として「1度クリアしている譜面ではPW+250」という強力な効果があります。これにより、無課金で手に入るキャラクターの中では最強のPWを手にすることができます*22

PWが強いということは、他の能力にUpgradeを回せるということ。STΔRLIVHT Stage Styleに比べると、Upgrade1つ分と少しのPWのアドバンテージを獲得でき、その分を他の強化に回せます。

4キャラの中でも画像にもあるHakunoのReminiscence Styleは、彼女の能力とも嚙み合っていて使いやすいように感じます。また、TP狙いする用の高PW機体としてそれぞれ育成しておくのもありです*23

Hitori: Blackheart

Hitoriはストーリーの途中で加入するキャラクターです。素の性能はHPが低くすぐ死に、TECも低いため精度も厳しいと散々なキャラクターです。

しかし、それを補って余りあるほどの強力なBurstを持っています。HitoriのBurstは「被弾するまでGraceのBurst能力と同様のシールドを貼る(あと攻撃力が上昇する)」というものです。被弾するまでなので、なんとVerseをまたいでBurstを発動することができます。SPCをBまで上げていれば、BurstはVerseをまたぐと回復するので、BlackHeart全キャラで唯一1Verse中にBurstを3回撃てるStyleです。これはハチャメチャに強力です。1回は手動で発動する必要があるものの、1つのVerseの難所を3回までスキップできる権利を獲得できるわけですから。

その代わり代償は極めて大きく、Burst発動中はHPを時間経過で失います。したがって、Burstを解除してしまうとたいていHP1の状態でゲームをしなければならない大ピンチに陥ります。そのため、ストーリーで使うときやクリア目的で使うときには理不尽に殺されるStyleです。強力な能力の代わりに1ミス即死のハイリスクハイリターンのStyle、それがBlackHeartです。

このStyleが真価を発揮するのは、理論値狙いのときです。理論値狙いのときでも、「音ゲー部分は全ピカ余裕」くらいでないと使いこなせないのではないかと思います。しかし、上級者にはGraceのSTΔRLIVHT Stageより頼りになるStyleとなっています。

また、Burst中に攻撃力の補正が入るので、スコア狙いのStyleでも現状1強となっています。

最後に

書いてたらめっちゃ長くなってびっくりした。ここまでお読みくださり大変ありがとうございます。あわよくばこのゲームを始めていただき、このブレーキを踏み外したバランス調整を体験していただけると幸いです。

最後に、今後待ち受けるさらなるインフレといくつかのNOISZシリーズに関するお知らせについて紹介します。

今後のNOISZ STΔRLIVHTのアプデ予定

このゲームは公式Discordでバージョンアップのロードマップが公開されています。それによると、今後難易度Supernovaが各楽曲に追加されることが告知されています。Supernovaは"Not necessarily harder than Overload, can just be weirder (think: WORLD'S END charts in CHUNITHM)(原文ママ)"、すなわちWORLD'S END譜面が追加されるということです。えぇ……今までの譜面のどこを通常譜面だと思っていたんですか?*24

NOISZ STΔRLIVHTのプレイヤー全員を置いてけぼりにする大インフレは、まだまだ止まらないぜ!!! いや頼むから誰か止めてくれマジで。

難易度Supernovaをプレイするためには、消費アイテムである"灰"が必要になることが分かっています。灰は、Ignitionに必要である強化アイテムを燃やすことで手に入ります。

Items画面の下側にIncinerateというボタンがあるので、それを押すと……

灰を生成する画面

Items画面のIncinerateボタンを押すことで、灰にするアイテムを選ぶことができます。その状態でアイテムをタップすると、いくつ灰にするかを選び、灰を生成します。

これまでの譜面傾向的に、灰はかなりの数が必要になることが予想されます。課金でもアイテムの獲得効率はそこまで上げられないので、早くに始めたほうがお得です。

今後のストーリー展開ですが、おそらくInsomniaと同じようにPC版NOISZの移植曲が結構来るのかな~という雰囲気を感じています。PC版NOISZのDLCストーリーの続編をやると言っているので……

追加が確定している曲に、"D.S. Al Fine"があります。これはまあ、見たほうが速いでしょう。

youtu.be

とんでもねーギミックがあります。おそらくNOISZ STΔRLIVHTでもロクでもない譜面になるでしょう。追加されるのは、2023年後半!

クラウドファンディング

https://www.kickstarter.com/projects/noiszgame/what-the-cat

正直うま味はそんなにないのですが、現在NOISZ STΔRLIVHTの1周年記念サウンドトラックアルバムのクラウドファンディングが開催されています。あの猫のぬいぐるみもバック特典に含まれているので、興味のある方はぜひ。

*1:厳密にはFrumさんとの共作

*2:厳密にはDJ DiAとの共作

*3:現在の理論値は不明、3400~3600程度だと思われる。

*4:逆に、通しでフルコンボを狙っているときに、半分まで繋いだら許してあげるよ、という制度とも言えます。

*5:PC版NOISZにはありました。

*6:それでも無反応には勝てないけど。

*7:某人いわく、「全部Luncatic、全部WORLD'S END、全部エイプリルフール」

*8:一般音ゲー10年分くらいのネタを詰め込んだ譜面なんかも確かにある

*9:PIU、しかも海外のコミュニティには詳しくないのでテキトー言ってるかもしれません。

*10:調べていてびっくりしたのが、Pump It Upは海外の音ゲーコミュニティのハブ的存在なんだな~と思ったことです。Pump It Up出身の音ゲー譜面製作者が多い。

*11:チュウニズム、分からん

*12:警告表示が指に隠れてしまう

*13:何度かこれでSを逃している

*14:何より驚かされるのは、数あるMaiden and Spellの楽曲の中でThe Starts Turned Reverseを選んだということかもしれません。SUMMER以降のオンゲキでは、コラボイベントにおいて「その楽曲の主役となるキャラクターが敵となって登場しない」ことに対して不満の声がありました。RED以降はさらにひどくなって、もはや楽曲以外のコラボの価値はないんじゃないかというレベルになっていました(遺影)。これは開発コストの節約という側面もありますが、同時にコンテンツの看板となる主役キャラクターをメインで出さないと角が立つという配慮もあったのではないかと考えられます。ところで、The Starts Turned Reverseで敵として登場するのはMaiden and Spellの主人公4人です。しかし、The Starts Turned Reverseが流れるステージでは主人公の敵サイドのキャラクターを操って、主人公たちを倒すという構成になっています。したがって、The Starts Turned Reverseの敵役として主人公4人が登場することに、全く矛盾がないわけです。

*15:文章で書くと意味わからん

*16:参考までに、ボルテで縦連が話題になった666[MAX]はBPM666 4分3つ同時の縦連で、Imagesは2つ同時だが速さで勝る。

*17:知ったかをすると良くないと思うのでここは素直に分からないことを白状します。

*18:まあこの譜面に限った話ではない。

*19:もしくはもう追加されていて、解禁条件がまだ見つかっていないのかもしれません。僕はこっちなんじゃないかと疑っています。

*20:この基準は今後変化する可能性があります。

*21:まあ変化することはなさそうな気もします。

*22:一度クリアした譜面だけ。一度もクリアしてない譜面では弱い。

*23:たいていSTΔRLIVHT Stageで済むけど

*24:この告知を読んだとき、クソデカい声でこう叫んでしまった